令和元年9月に千葉県上陸した台風15号では、一時的に93万件を超える超大規模停電が起こりました。
ライフラインの中で電気は最も復旧が早いと言われていますが、それでも規模によっては1週間近くかかる場合もあります。
停電が発生すると電気機器が使えなくなるのはもちろん、マンションでは断水も同時に起こり、さらには通電火災という二次災害が起こる危険性も0ではありません。
この記事では、停電の被害を最小限にするための防災グッズリストや、停電時に気をつけたい通電火災の対策について解説します。
台風直撃に備える方法と買い物リストはコチラでまとめています。
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停電に備えておきたい防災グッズの買い物リスト
ランタン
ランタンは、停電した際にメインとなる照明器具です。
暗い状況が続くと人は不安になるので、体だけでなく心まで疲弊してしまいます。
子どもがいる場合は特に、親の顔を見せて安心させてあげたいですよね。
ランタンはアウトドア用品として多くの種類が販売されていますが、機能性重視だと『コールマン クアッドマルチランタン』が
・最長20時間の大容量
・スマホの充電ができるUSBポート付き
というトップクラスの機能を兼ね備えています。
分割できるので各部屋ごとのランタンを買わずに済みますよ
明かりにロウソクは使わない
未だに、防災グッズとしてオススメされている場合もあるロウソクですが、総務省消防庁も極力使わないことを呼びかけています。
停電している地域のみなさま。今夜、あかり取りの目的で、屋内でロウソクなどの裸火は極力使わないでください。台風21号後の関西の停電地域で、少なくとも3件ロウソクからと思われる火災が発生しています。もし手元にあればLED懐中電灯などのご使用を。[消防研究センター]
— 総務省消防庁 (@FDMA_JAPAN) September 6, 2018
地震の場合、余震でロウソクが倒れることもあります。
余震だけでなく、ふとした瞬間に倒れたら火災という二次災害に繋がる可能性も。
アウトドアといった外で使う場合はあるとしても、屋内の明かりにはランタンを使用しましょう。
ヘッドライト
避難する際ももちろんですが、家の中で移動する際に懐中電灯だと片手が塞がってしまいます。
ヘッドライトなら両手を自由に使えるため、万が一物が落ちてきたりしても素早く身を守ることができるため安心です。
避難の際はなおさら両手が空いていることが望ましいです
足元灯(自動点灯照明)
足元灯(自動点灯照明)は人が通ると感知して、自動的に光るライトです。
普段は自動で光るのフットライトとして、災害時には非常照明として機能します。
「本当に使える防災用品カタログ」でも紹介された、『wasser13』は取り外して懐中電灯としても使えるのがポイントです。
見た目もおしゃれですよね
モバイルバッテリー
スマホの充電が切れると情報や連絡手段が遮断されてしまいます。
持ち歩き用には10000mAh以上のもの、自宅には大容量タイプを備えておきましょう。
台風が接近したらフル充電しておくことも大切です。
\普段からの持ち歩き用に10000mAh/
\持ち出しリュック・自宅用に20000mAh/
乾電池充電器も
乾電池式充電器はモバイルバッテリーに比べて充電スピードが遅かったりするので、メインはモバイルバッテリーが良いです。
しかし、モバイルバッテリーだけだと、心配なのが充電切れです。
乾電池式充電器があれば、乾電池がある限りずっと充電が可能なので、モバイルバッテリーと合わせて備えておくことが重要です。
電池
見落としがちなのが予備の電池です。
充電器に使用したり、ランタンに使用したりと使用頻度がぐっとあがるので多めに備蓄しましょう。
10年も保存がきく電池は購入必須です
ポータブル電源(蓄電池)
万が一停電が長期化した場合、上記のモバイルバッテリーや乾電池式充電器でも足りなくなることがあります。
令和元年9月に発生した台風19号では99%が停電解消されるまで11日以上かかりました。
地震だけでなく、台風でも長期停電のリスクがあります。
そこで注目されているのが『ポータブル電源』です。
自宅避難で役立つだけでなく、車中泊にも車で電気が使えて便利です。
非常時に備えるにはやや高価なものとなりますが、
・電気代が安い時間に蓄電して日常使いする
といった方法も取れるので、せっかく購入するのなら備えも兼ねて日常使いをおすすめします。
ポータブル電源の中でも『Jackery(ジャクリ)』はアメリカで信頼を置かれている、ポータブル電源の大手ブランドです。
Jackeryはバッテリーのエネルギー効率が良いのでバッテリー寿命も長いのがポイントですよ。
\安心の2年保証/
災害用としては400wh以上がオススメなのですが、もう1段階上の700whを備えるとより多くの小型家電が使えて安心です。
停電に伴う断水に備えておきたい防災グッズの買い物リスト
特にマンションの場合ポンプ式で水を汲み上げているため、停電が起こると水道もストップする場合が多いです。
断水になっても乗り切れる防災グッズを備えておきましょう。
からだふきシート
停電ではお湯を沸かせず、断水になったらそもそもお風呂に入ることができません。
台風の時期はまだまだ残暑が厳しい季節です。
お風呂に入れないとストレスなので、せめて体を拭けるように備えておきましょう。
ノンアルコールタイプを備えると赤ちゃんでも使えます
ドライシャンプー(水なしシャンプー)
からだふきシートと同様に備えたいのがドライシャンプー(水なしシャンプー)です。
水がなくても髪を洗えるので断水時には重宝します。
スプレータイプが片手でも使いやすくて便利です
暑さ・寒さ対策グッズ
停電になると冷暖房は使えません。
そうなると夏は熱中症、冬は凍傷の恐れがあり命にも関わります。
暑さ対策グッズ
・熱冷まシート
・小型扇風機
・経口補水液など
夏の防災グッズの記事にて詳しくまとめています
寒さ対策グッズ
・電気毛布
・カセットガスストーブなど
冬の防災グッズにて詳しくまとめています
簡易トイレ
水や非常食の次に重要な防災グッズなのが簡易トイレです。
トイレは我慢ができるものではなく、衛生面の問題からも適切な簡易トイレを備えることが必須です。
おすすめは、防臭性に優れている『BOS非常用簡易トイレセット』。
赤ちゃんのおむつも完全に防臭できる袋が採用されているので、使用後のトイレの処理に困ることがありません。
人の1日のトイレの回数は5回〜8回と言われていますが、はっきり言って個人差が大きいです。
仮に1日6回、夫婦2人暮らしとしても、6回×7日分×2人=84回分なので最低でも『100回分』のセットが必要です。子どもや高齢者、妊娠中の女性などはさらに頻繁にトイレに行く場合もあります。一番ベストなのは自分のトイレの回数を数えてみることなので、ぜひカウントしてみてください。
通電火災対策グッズ
地震が起きた後の最悪の2時災害が通電火災です。
停電した後に地震で倒れた電気ストーブや破損した配線が通電することで火災が発生します。
電化製品に水がかかってショートする場合にも発災するので、台風でも油断できません。
経済産業省の資料によると、東日本大震災における火災の過半数が電気系統による火災でした。
通電火災を防ぐには、「停電が起きたらブレーカーを落とす」
たったこれだけなのですが、災害時は冷静にブレーカーを落とせる方はほとんどいないでしょう。

私も子どもを守るのでいっぱいいっぱいになりそうで、ブレーカーのことまで頭に入れておく自身がありません
そこで自動的にブレーカーを落としてくれるのが『感震ブレーカー』です。
感震ブレーカーにはさまざまな種類があり、工事をすると5万〜8万もかかることもあるので、安価で手軽に取り入れられる感震ブレーカーである『バネ式』や『おもり式』タイプがおすすめです。
バネ式
おもり式
わが家はおもり式にしました
▶スイッチ断ボール3のレビューはこちら
停電対策グッズは持ち出し用の防災グッズも兼ねている
停電対策グッズは多くのものがありますが、わが家の場合『ランタン』や『からだふきシート』など、もともと持ち出し防災セットに入っていたので新たに購入する必要がありませんでした。
防災セットを備えることで、自宅避難の際にも十分に役立つので無駄に備えることがなくてすみます。
先に持ち出し用防災グッズを備えてから、足りないグッズを備えましょう。
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\防災の備えの基本はこの3つ/