地震が起きたら、次の4つの行動をしなくてはいけません。
火を消す
ブレーカーや電気を落とす
防災セットを持って避難
しかし、大災害が起こった後に落ち着いてこの4つの行動を取れる人は多くないはずです。
特に、避難前にブレーカーや電気を落とさないと「通電火災」という悲しい火災が起こることもあります。
災害時に停電になり、電気が復旧(通電)した際に起こる火災のこと。特に地震で倒れたヒーターや破損した配線が家具にかかっている状態で燃えてしまうことが多く、非常に危険な火災です。
東日本大震災の本震で起こった火災111件にうち、半数以上が電気系統による火災だったことが確認されています。
参照:経済産業省
スイッチ断ボール3は通電火災対策グッズの中でも特に安価で設置できるのでぜひ取り入れましょう。
「スイッチ断ボール3」を選んだ理由
私が通電火災対策に「スイッチ断ボール3」を選んだ理由は以下の3つです
・安価で日本製であること
・設置が簡単であること
・消防防災製品推進証を取得していること
安価で日本製であること
スイッチ段ボール3は、通電火災の対策グッズの中でも一番安価で備えやすいグッズです。
実は、通電火災対策グッズには以下のようなものがあります。
種類 | 仕様 | 価格の相場 | 電気工事の有無 |
内蔵型や後付型の分電盤タイプ | 地震を感知したら強制的に電気を止める | 3万〜10万円 | 必要 |
コンセントタイプ | 地震を感知したらブレーカーを遮断する | 1万円 | 不要 |
簡易タイプ | 地震を感知したらバネや重りでブレーカーを落とす | 2〜5千円 | 不要 |
スイッチ段ボール3はこのうちの簡易タイプの重り式です。
特に安心の日本製で、東日本大震災復興支援のために宮城県で製造されている点も選ぶポイントでした。
同様なグッズで海外製の物もあるのですが、災害関連グッズは国内製がやはり安心です
設置が簡単
スイッチ段ボール3は費用がかかる電気工事や工具が不要で、基本的に両面テープでくっつけるだけで設置が可能です。
微調整程度にネジを回すことがありますが、誰でも理解できるシンプルなグッズです。
女性1人でも問題なく取り付けられましたよ
消防防災製品推進証を取得
スイッチ段ボール3には、消防や防災の分野において有効に活用できると認められる製品に贈られる「消防防災製品推進証」マークがついています。
テレビでも、池上彰さんの番組で紹介されたこともありました。
家庭だけなく多くの自治体で取り入れられて広く普及している製品であるということがよくわかります。参照:スイッチ3公式ホームページ
「スイッチ断ボール3」の特徴
スイッチ段ボール3の主な特徴は以下の3点です。
・落下させる震度を「震度調整リング」で調整が可能
・スペースがなくても切り分けて設置が可能
ほぼすべてのブレーカーに対応
写真のように、さまざまなブレーカーのスイッチの大きさに対応しているので、築40年近い古い賃貸でも対応するサイズがありました。
以下のようにさまざまなパターンのブレーカーに対応しているので、つけられないブレーカーはほぼないと言えます。
・スイッチが埋め込み式のタイプ
・カバーがついているタイプ
・中部電力地区で見かけるON/OFFが上下逆なタイプ
落下させる震度を「震度調整リング」で調整が可能
どのくらいの震度で重りを落とすのか、調整できるリングがついているので建物の状況といったご家庭に合わせて調整が可能です。
スペースがなくても切り分けて設置が可能
ブレーカーの種類は家庭によって多種多様なので場合によっては貼るスペースがないことも…
でも大丈夫です!
矢印の部分で切り分けられるので、図のように2つに分けて貼ることも可能です。
「スイッチ断ボール3」の設置方法をレビューで解説
それでは実際にスイッチ段ボール3を設置していきます。
中にある説明書は、外箱のQRコードでも同様に見られますよ。
スイッチ段ボール3の付属品の確認
中身を出すと以下の6つの部品が入っています。
②長いひも(付属のヒモで機能しない場合に使用)
③スイッチ穴通し(キャップがどれも合わない場合に使用)
④ひっかけ式キャップ(スイッチが埋込式の場合に使用)
⑤ひも付きのおもり玉
⑥震度調整リング付きの本体
古い賃貸のブレーカーであるわが家の場合、キャップのサイズが合うものがあったので、③と④は使いませんでした
スイッチ段ボール3の設置方法
スイッチ断ボール3の設置方法を簡単5stepで解説します。
①ブレーカーの確認
まずはブレーカーがどのようなタイプなのかを確認しましょう。
・表面は曲面なのか直線なのか
・スイッチは埋込式なのか
・ブレーカーにカバーがついているのか
・ブレーカーのスイッチが下げてオフなのか上げてオフなのか
というようにブレーカーには年代やお住いの地域でさまざまな種類があるので、どのようなタイプなのかを確認しましょう。
ちなみに上記のどのタイプでも説明症に対応方法が記載されているので安心してください
②動作震度の設定
震度調整リングには震度5強以上・震度6強以上・震度7以上の設定ができるのでご家庭の事情に合わせて調整しましょう。
写真はすべてはめた場合で震度7以上で反応するパターンです
③貼り付け場所の仮止め
本体を貼り付ける位置の仮止めをしていきます。
通常は漏電ブレーカーの下に取り付けますが、わが家には漏電ブレーカーがなく、主電源のみでした。
わが家のように主電源しかないブレーカーの場合には主電源の下に取り付ければ問題ありません。
仮止めの際に、右の水準器で気泡が真ん中にあることを確認できれば、取り付け位置も大丈夫です。
両面テープを剥がして、実際に貼り付けていきます。
本体の設置後一晩様子見てから次のステップへ進んでください
④おもり玉の設置
一晩経って剥がれなどの問題がなければおもり玉を設置していきます。
キャップを合わせてブレーカーのスイッチサイズも確認します。
もしキャップがどれも合わなければブレーカーに直接ヒモを結びつければ大丈夫です
わが家のように合うキャップが見つかればキャップとボールをヒモで結びます
最後にブレーカーにキャップをはめたら設置完了です。
⑤動作確認で実際に落としてみる
やはり気になるのはこんな小さなちゃんと動作するのかどうかという点です。
設置完了後に一度、動作テストを行いましょう。
わが家の動作テストを動画で撮ってみました
実際のところ、私自身も半信半疑だったので無事に落ちてホッとしました
実は一度、もともと重りについているヒモでは動作しなくて、付属品の長いヒモに付け替えています。
わが家のように築年数が経っているブレーカーだと固い場合があるようなので、重りについているヒモで落ちなければ長いヒモでも試してみてください。
「スイッチ断ボール3」のまとめ
通電火災は防げる火災ですが、そもそも通電火災という言葉を知らない方はまだまだ多く、対策していない方も多いのが現状です。
しかし、対策する人が増えれば増えるほど自分の家だけでなく周りの家も守ることに繋がり、通電火災のリスクは減らせます。
避難前にブレーカーを落とすというシンプルな行動が被災時には難しくなるので、自動化することが一番です。
ぜひ自宅の設置だけではなく、実家や親戚の家にも勧めて悲しい火災から命を守りましょう。
\防災の備えの基本はこの3つ/