赤ちゃんが生まれて、育児に慌ただしい生活の中でも備えなくてはいけないのが赤ちゃんの防災グッズです。
しかし、実際にはどのように備えたら良いのでしょうか?
普段のママバッグで良いのか、なにか特別に備えなくてはいけないのか、この記事では最低限備えるべき赤ちゃんの防災グッズについて解説します。
・最低限の赤ちゃんの防災グッズリスト
・赤ちゃんがいる家庭でのおすすめな防災セット
現在10ヶ月の娘がいる私が現実的に必要なものをまとめました
MEMO
この記事では離乳食を食べているくらいまでの子供(生後0ヶ月から1歳6ヶ月頃まで)を赤ちゃんと想定しています。
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赤ちゃん連れの避難の仕方
大人1人で逃げるのと、赤ちゃんを抱えて逃げるのでは全く状況が異なります。
避難方法
まず、確認したいのが赤ちゃん連れの避難の方法です。
次のうち正しい避難の方法はどちらでしょうか?
②両手が空いて動ける抱っこひもで避難
答えは②の抱っこひもです。
災害時には、停電の中を手探りで移動したり、ガレキが散乱している中移動したり、水害に巻き込まれる可能性もあります。
そんな中、少しでも安全に移動するためには両手が空いた状態であることが必須です。
避難する際は、赤ちゃんと密着できる抱っこひもが基本であることを頭に入れておいてください。
私は普段3種類の抱っこひもを使い分けていますが、避難時には安全ベルトがついていて赤ちゃんが暴れて抜け出す危険がないエルゴを使用すると決めています。
避難するタイミング
水害や、土砂災害といった事前に避難情報がわかる災害では、警報レベルを5段階に分けられています。
内閣府の避難勧告等に関するガイドラインの決定(平成31年3月29日)によると乳幼児がいる家庭の避難のタイミングは警戒レベル3(避難勧告)の段階です。
【警戒レベルの一覧】
警戒レベル | するべき行動 | 注意報・警報の一例 |
警戒レベル5 | 命を守るための最善の行動をとる (外出で余計に危険なら自宅の安全な場所へ) | 大雨特別警報、氾濫発生情報等 |
警戒レベル4 | 危険な場所から全員避難 (外出で余計に危険なら自宅の安全な場所へ) | 土砂災害警戒情報、高潮警報 (避難勧告) |
警戒レベル3 | 危険な場所から避難に時間を要する人は避難 | 大雨警報、洪水警報等 (避難準備) |
警戒レベル2 | ハザードマップ等で避難行動を確認 | 大雨注意報、洪水注意報、高潮注意報等 |
警戒レベル1 | 災害の心構えを高める | 早期注意報 |
避難に時間を要する人とは、高齢者や障害のある人、乳幼児がいる家庭のことを指します。
早めに避難することで、安全に行動ができる他、避難所の端の方といった比較的過ごしやすい場所をとりやすいといったメリットがあります。
自宅にいると危険という場合にには早めに行動に移しましょう
自宅がどのような地域なのかハザードマップポータルサイトで予め確認をしておきましょう
赤ちゃんに必要な防災グッズリスト一覧
赤ちゃんがいる家庭で備えて起きたい必要な防災グッズを持ち歩き用・持ち出し用・備蓄用に分けて解説します。
MEMO 備えの種類
災害の対策グッズには、次の3つの段階の備えがあります。
0次の備え → いつも持ち歩く防災グッズ(防災ポーチ:非常用)
1次の備え → 非常時に持ち出す最低限の防災グッズ(防災リュック:1日分)
2次の備え → 災害が長期化した際の備蓄グッズ(備蓄:3〜7日分)
以下、最低限備えたい赤ちゃんの防災グッズリストをまとめました。
・保存水
・ミルク
・哺乳瓶
・カイロ/発熱剤
・離乳食/おやつ
・紙コップ/スプーン/食器/ラップ
・おむつ
・おしりふき
・防臭袋
・ウェットティッシュ
・ガーゼ
・歯みがきシート
・着替え
・おくるみ/アルミブランケット
・授乳ケープ
・おしゃぶり/おもちゃ
赤ちゃん連れのママにおすすめな軽くて大容量な防災リュック
〉〉シリーズ累計販売数60,000セット突破 防災セットSHELTERシリーズ
それぞれ詳しく解説していきます
母子手帳・保険証・医療証・お薬手帳
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
● | ●(コピー) |
病院に行くときだけ持っていくというパパママもいるかもしれませんが、いつ何がおこるかわかりませんので必ず毎日持ち歩きましょう。
念の為にコピーをジップ付きビニール袋(防水のため)にいれて防災リュックにも入れておくと濡れずに済みます。
MEMO
母子手帳でコピーしておくべきページ
・赤ちゃんの出生情報
・予防接種の記録
・アレルギーの有無
クラウド保存をしておくとより安心です
保存水
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
● 500ml×1本 | ● 500ml×2本 | ● 500ml×6〜14本 |
赤ちゃんが飲むお水の種類は軟水
ペットボトルの水は硬度によって「軟水」と「硬水」の2種類に分けられます。
これは、水1000ml(1L)中に含まれるカルシウムとマグネシウムなどのミネラルの量を表しています。
消化器官の発達していない赤ちゃんが「硬水」を飲むと腎臓に負担をかけてしまうので、赤ちゃんのお水は必ず「軟水」を備えましょう。
軟水と硬水をどうやって見分ける?
国内の採水地では軟水、海外のお水に硬水が多い印象ですね。
WHO(世界保健機関)によると、軟水と硬水の明確な基準は以下のとおりです。
・「硬水」(120mg/L以上)
自宅にある長期保存水のペットボトルの表記を確認しましたが、軟水/硬水の表記は有りませんでした。
しかし硬度をみると83mg/Lということでこのお水は軟水であることがわかります。
このように軟水/硬水の表記がなくても硬度の数値を見ることで判別をつけることができます。
保存水を購入の際は必ず硬度を確認しましょう
長期保存水を備える
防災で備えるお水としては長期保存水を選びましょう。
なぜなら、一般的にスーパーで売られているお水の賞味期限は半年〜1年半程度だからです。
その点、長期保存水だと5年~7年ほどもたせることができます。
お水だからと油断しがちですが、いざ災害時に古いお水を摂取するとおなかを壊す危険があるので注意しましょう。
以下の保存水は非加熱の天然水で軟水、7年保存なのでおすすめです。
また、長期保存はできませんが、赤ちゃんのミルク用の保存水には「純水」を備えるとより安心です。
より詳しい長期保存水の解説はこちら
ミルク
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
2〜3回分 | 10回分(月齢に合わせて1日分) | 3〜7日分(多めに) |
粉ミルクを70度以上のお湯で溶かして、湯冷ましを入れるという手間が液体ミルクではなくなりました。
どこにいても開封して注ぐだけで飲ませることができるので、防災グッズとして備える方が多くなっています。
現在、液体ミルクはアイクレオ・らくらくミルク・すこやかの3種類が販売されています。
容量や容器の形もがバラバラなので、それぞれにメリットとデメリットがあるのですが赤ちゃんの好みや月齢に合った量のものを備えると良いでしょう。
普段、母乳育児のママでも被災のストレスで母乳が止まってしまうことが考えられるので液体ミルクを念の為に備えましょう
合わせて読みたい「【液体ミルクのレビュー】アイクレオ、明治ほほえみ、雪印すこやかM1を比較」
哺乳瓶
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
● | ● | ● |
災害時に断水すると哺乳瓶の洗浄・消毒は難しくなるので使い捨て哺乳瓶を備えましょう。
中でも防災グッズとしておすすめできるがジャバラ式で非常にコンパクトになる「チューボ!(chu-bo!)の使い捨て哺乳瓶です。
赤ちゃんにも合う合わないがあるので、お出かけの際にでも事前に試しておきましょう。
しかし、使い捨て哺乳瓶も安くはないので最大で1週間分すべてを使い捨て哺乳瓶で補うのは経済的ではありません。
乳首の洗浄が必要になりますが、自宅避難で洗浄・消毒ができるようであれば哺乳瓶の中に装着する使い捨てパックのほうが経済的です。
災害時におすすめな使い捨て哺乳瓶の種類をこちらの記事で詳しく解説をしています。
》【使い捨て哺乳瓶レビュー】災害時に便利なチューボ、ステリボトルを比較。再利用はできる?
カイロ/発熱剤
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
● | ● | ● |
娘もそうなのですが、常温の液体ミルクだと温かくないせいか思うように飲んでくれません。
災害時に、お湯を使わずにミルクを暖める方法には2通りあります。
・発熱材使う
カイロで暖める
カイロで温まるのには驚きました。
カイロをほ乳便の周りにつけたあと、さらにタオルで包んで振るとしばらくしたらだんだんと温まってきます。
発熱剤を使う
もしくは以下の発熱剤を備えておくとより簡単に温めることができます。
ミルクだけでなく離乳食の温めにも使えます
離乳食/おやつ
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
●(1食分) | ●(月齢に合わせて2〜3食分) | ●(3〜7日分) |
赤ちゃんがすでに離乳食を開始していたら、離乳食も備える必要があります。
持ち歩き・持ち出し用にはレトルトパウチのものがかさばらずに持ち運びしやすいです。
その場合には使い捨てのスプーンを別途備えるとより衛生的です。
その点、和光堂のランチボックスだとパッケージが箱でかさばるのですが使い捨てスプーンまでついていて災害時にはとても便利です。
いずれも赤ちゃんが一度でも食べた事があるものを備えましょう。
スプーン・食器・ラップ
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
● | ● | ● |
災害時、離乳食はパッケージから直接あげるのが一番洗い物が少ない方法ですが、お皿を使う場合には食器にラップをかけておくと洗わずに済みます。
また、紙皿を備えても良いのですが、赤ちゃんの場合こぼしにくいボウル型のほうが使い勝手がよいです。
持ち運ぶことを考えると割れ物のお皿ではなく、シリコン製のボウルがおすすめですよ。
個人的には、写真の3COINSで買った蓋付きのシリコンボウルが普段使いにも便利です!
おむつ
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
●(2〜3枚) | ●(10枚程度) | ●(30〜70枚) |
災害が起きると、赤ちゃん用品は真っ先になくなります。
また、お店自体が災害の影響でで営業できなくなる場合も考えられます。
サイズの問題があるので大量に備えておくのは難しいところがありますが、普段から最低でも予備の1パックを買い置きしていると焦らずに済みます。
また、雨の中避難してオムツが濡れたという声もあるので、持ち出し用はチャック付きの袋にいれるなどの対策が必要です。
お腹を壊した場合等も考えて普段よりも少し多めの枚数をバッグに入れておきましょう
おしりふき
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
●(1パック) | ●(1パック) | ●(2〜3パック) |
災害時、断水が起きても体を拭くこともできるので、多めにあって損はしません。
ウェットティッシュ代わりに大人も一緒に使えて実は大活躍グッズです。
防臭袋
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
●(1枚) | ●(3枚) | ●(3〜7日分) |
ビニール袋を備えがちですが、災害時にはまわりに迷惑をかけないように「防臭」を意識したいです。
赤ちゃんを育てているママはオムツの防臭袋を使用している家庭も多いのではないでしょうか。
普段使用しているオムツ防臭袋があれば、ぜひそちらを防災リュックにも備えましょう。
ちなみに、我が家でも使用している防災用品としておすすめをしたい防臭袋が「BOSの防臭袋」です。
本当〜に臭わない袋なのでオムツ以外にも、食事をとったあとのゴミなどのニオイにもバッチリです。
避難先ではニオイもトラブルのもとなので普通のビニール袋は避けたいところです
大人はBOSの防臭袋を使用している「非常用トイレセット」を備えましょう。
ウェットティッシュ
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
● | ● | ● |
様々な用途に使えるウェットティッシュはノンアルコール・無香料を備えるのが基本です。
赤ちゃんは特に肌が弱いので必ずアルコールフリーを選びましょう。
よだれや離乳食の後など口元がベタベタになりがちな赤ちゃんは、よだれかぶれを引き起こしやすいので清潔にしてあげましょう。
歯みがきシート
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
● | ● | ● |
離乳食が始まった赤ちゃんには歯磨きは虫歯予防のためにも欠かさず行いたいです。
6ヶ月以降の赤ちゃんには歯磨きシートを使用することができます。
断水時でも歯磨きが問題なくできるので歯ブラシではなく、歯磨きシートを備えましょう。
歯磨きを怠ると赤ちゃんの健康を害するリスクがあります
ガーゼ
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅用(備蓄) |
●(1枚) | ●(3枚) | ● |
最低限にするには削ってもいいかもと考えましたが、赤ちゃんのよだれふき、歯磨き、お食事エプロン代わりにだけでなく大人の止血用など幅広く使えるので入れておきたいです。
着替え
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅(備蓄) |
● | ● |
赤ちゃんはただでさえ、よだれや汗などで服が汚れがちです。
清潔な服に着替えさせてあげられるように予備を多めに備えましょう。
おくるみ/アルミブランケット
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅(備蓄) |
● |
かける、敷く、巻くなどいろんな用途に使えるおくるみは必需品です。
具体的にはオムツ替えシート・掛け布団代わり・避難時にくるんで飛来物から守るなどが挙げられます。
また、防寒対策には保温性の高いアルミブランケットを備えましょう。
もちろん赤ちゃんの布団代わりにもなります。
避難所ではアルミブランケットのシャカシャカ音でもトラブルにもなりがちなので、静音タイプを選びましょう。
授乳ケープ
授乳中のママは授乳ケープがあると安心して母乳をあげられます。
おくるみでもカバーはできますが、360度すっぽり隠れるタイプの方が周りの目を気にせずに済みます。
ただ、授乳ケープってかさばりがちなので、もし入れるスペースがなければ透けないポンチョでを代用することをおすすめします。
おしゃぶり/おもちゃ
持ち歩き用(防災ポーチ) | 持ち出し用(防災リュック) | 自宅(備蓄) |
● | ● | ● |
オムツや離乳食といったお世話の必需品だけでなく、赤ちゃんがぐずった時用にあやすグッズはストレス緩和のためにも必要です。
避難所生活では赤ちゃんの泣き声に非常に気を使いますし、赤ちゃんも慣れない場所での生活に不安定になりがちです。
お気に入りのおもちゃや、おしゃぶりがあるだけでママの精神的な支えにもなるので、忘れずに防災リュックにいれておきましょう。
赤ちゃんがいる家庭でおすすめの防災セット
赤ちゃんがいる家庭でおすすめできる防災セットは、軽くて両手があくリュックタイプの防災セットです。
SHELTER FAMILY ベビータイプ(LA・PITA)
SHELTER FAMILYベビータイプは防災グッズのトップメーカーの(LA・PITA)が開発した赤ちゃんがいる家庭に特化した安心できる防災セットです。
私も購入した大人1人用の防災セット、SHELTER(シェルター)は高機能なのにコスパが良く、警察にも納品実績があります。
そのSHELTERをベースに赤ちゃん用の防災グッズの、使い捨て哺乳瓶チューボ4個や臭わないBOS防臭袋、かんたん湯沸かしPOT、おしりふきシート、圧縮ブランケットなどが加わっています。
これから防災セットを備えるという家庭には、ピッタリの防災セットです。
買い足すものも必要
実はこの赤ちゃん向け防災セットを購入しても自分で買い足さなくてはいけないものがいくつかあります。
・オムツ
・ミルク
・離乳食
・食器/ラップ
・着替え
・歯みがきシート
・おくるみ
・おしゃぶり/おもちゃ
これらを見てわかるように、赤ちゃんに備えるべき防災グッズは赤ちゃんに合わせたものを買い足すのが基本です。
といっても赤ちゃんのお世話で自宅で使っているものばかりです。
市販の防災セットの中でも、SHELTER FAMILYベビータイプはかなり幅広くカバーができているのですが、それでも赤ちゃんの月齢に合わせたグッズまではカバーが難しいです。
信頼できる防災メーカーの防災グッズをベースに赤ちゃん合ったものを足すことが、簡単に防災セットを作る近道となります。
\最安値で購入できる公式サイト/
まとめ
赤ちゃんに必要な防災グッズは思ったよりも多かったかもしれません。
しかし、普段のマザーズバッグにいれているものも多かったのではないでしょうか?
赤ちゃんは自ら備えることができないので、パパママが赤ちゃんをしっかりと守るグッズを備えていきましょう。
防災グッズが一番売れるタイミングは災害が起きた後です。
災害が起きた後に防災グッズを購入しても手遅れになってしまうので、そうなる前に早めの行動をすることが大切です。
ママの普段の持ち歩きの防災グッズ「防災ポーチ」の中身もぜひ見直してみてください。
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