人間は水分を取らないと3〜4日で死んでしまうと言われるほど、生きるための災害備蓄品として欠かせないのが「水」です。
長期保存水として販売されている商品の中には、なんと15年も保存ができるものもあります。
15年も保存できると言われたら保存料や添加物が入っていたり、体に悪いのでは?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、保存水が長期で保存できる理由や普通の水との違いを踏まえながら、おすすめできる長期保存水を紹介します。
・長期保存水が体に悪いのかどうか
・おすすめの長期保存水の選び方
安全でコスパが良い保存水を厳選しました!
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一般的なミネラルウォーターと長期保存水の違い
ミネラルウォーターと長期保存水の主な違いは次の通りです。
・ペットボトルの特徴
・価格
他にもあるのですがわかりやすいポイントで見ていきます!
賞味期限の長さ
一般的なミネラルウォーターの賞味期限は、半年〜長くて2年程度です。
ちなみにわが家の普段使いのお水は、2020年7月に購入して賞味期限が1年以内でした。
一方、長期保存水は最低でも5年〜長くて15年程も保存ができます。
といっても防腐剤や保存料という添加物が使われているわけではありません。
自宅にあるミネラルウォーターと長期保存水を見比べてみても、いずれも原材料は水のみです。
外部から雑菌が入らない限り水は腐らないにも関わらず、こんなにも保存年数に差がでるのには理由があります。
ペットボトルの特徴
実はペットボトルは、目に見えない程のわずかな穴が空いている通気性の良い容器です。
そして長期保管をしているうちに、そのわずかな穴から少しずつ水が蒸発して中身が減ってしまいます。
容量が減ることによってお水が飲めなくなるということはありませんが、表示してある量よりも少なくなっているという事実が問題です。
腐ってしまうことがない水に賞味期限が定められている理由はここにあります!
全体の容量から2%(500mlの場合)減ってしまうと「計量法」という法律に違反してしまうため、表示されている容量を守れる期間として賞味期限が定められています。
そしてその容量を守れる期間の限界が2年ほどであるため、一般的なミネラルウォーターの期限は長くても2年程度が多いのです。
長期保存水のペットボトルは、出来得る限り水が蒸発しにくい構造をしているために保存期間が長くなります。
ビールにペットボトルの商品がないのもこの「通気性」の特徴が理由なのですよ
価格
一般的に2L のミネラルウォーターの価格は1本100円代の商品が多い印象です。
一方、2Lの長期保存水は1本200円以上するものがほとんどです。
だいぶ差がありますよね…
この違いは、長期保存水を製造するのに手間のかかり方が大きく違うことです。
長期保存水を製造するには殺菌処理の回数を増やしたり、気密性を高めたペットボトルに詰めたりと通常のミネラルウォーターと比べてとても手間がかかっています。
また、ダンボールも長期保管向けに丈夫な作りとなっているのでどうしても価格に差がでてしまいます。
ちなみに、長期保管向けの保存水のダンボールには、以下のようなよくある持ち手がなく、虫や光が入ったりしないように完全に閉じた作りになっているのがポイントです。
2倍の価格差があっても5倍の期間の保存ができるなら、保存水のほうが圧倒的にコスパがいいですよね♪
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長期保存水の疑問
おすすめの長期保存水を紹介する前に、保存水に関するちょっとした疑問を解決していきましょう。
体に悪いの?
上記の通り、長期保存水は防腐剤や保存料を使用して賞味期限を伸ばしているわけではないので、体に悪いということはありません。
ミネラルウォーターと同じく原材料は水のみですし、殺菌処理がきちんとされていてむしろ安全と言えます。
この殺菌処理も、紫外線や高温スチームといった薬剤を使わない殺菌方法で安心です
長期保存水は美味しくないの?
長期保存をすると味が劣化していくようなイメージがありますが、ミネラルウォーターと変わらず、長期保存水も美味しいお水です。
1点、付け加えるとしたら硬度(ミネラルの量)の違いで好みが別れます。
世界保健機関(WHO)によると、軟水と硬水の明確な基準は以下のとおりです。
・「硬水」(120mg/L以上)
一般的に国内の水は軟水なのですが、硬水に近い硬度だと苦手な方がいるかもしれませんね。
いずれにしても長期保管でまずくなるという心配はありません
500mlと2Lのどちらを備えたらいいの?
どちらかではなく、持ち出し用の保存水と自宅の備蓄用の水で分けることをおすすめします。
持ち出し用・・・500ml×2〜3本を持ち出しリュックの中へ
自宅備蓄用・・・最低でも1人1日3L×3日分が目安なので2Lを4〜5本(9L)を家に置いておく
持ち出し用リュックの中で、一番重さを取るのが保存水です。
避難時には身軽に動ける必要がありますし、リュックのスペースにも限度があるので2L を入れることはおすすめできません。
また、自宅の備蓄品は最低3日分とされていますが、農林水産省によるとできれば備蓄は1週間分とされています。
4人家族の1週間分の水を備えようとすると、84Lもの保存水が必要です。
この量を500mlペットボトルで備えようとするととんでもないスペースが必要ですので、備蓄用には2Lの購入をおすすめします。
どちらかではなく、使い分けがポイントです
長期保存水の保管方法は?
ダンボールを開けずに、箱のまま冷暗所にて保管することが推奨されています。
また、ニオイ移りを避けるためニオイの強いものの近くには置かないようにしましょう。
大切な保存水を守るためにも、同じ場所にまとめて保管するのではなく、違う部屋などに分散させて保管することも大事です
長期保存水の選び方
では、実際に長期保存水を選ぶにはどのようなポイントがあるのでしょうか?
もしそなでは、次の3つのポイントに絞りました。
・賞味期限の長さ
・ミネラルの多さ
飲みやすさ
一番飲みやすいのは、自分が普段から飲み慣れている水の長期保存水バージョンを備えることです。
水なんて味は変わらないと思いがちですが、災害が起きて普段の状況と変わるとちょっとした違いもストレスに感じたりします。
特にこだわりがないという方は、日本人にとって飲みやすい「軟水」を選びましょう
賞味期限の長さ
ミネラルウォーターと保存水の価格に差があったように、保存水は賞味期限が長くなるほど価格も高くなる傾向があります。
しかし、いくら安価でも2年毎に何十リットルものの水の総入れ替えをするは大変なので、なるべく手間を減らしたいという方は保管期間が長い保存水を選ぶといいですね。
中には年数が長いのに安価な価格の保存水もありますよ
ミネラルの多さ
災害が起こると、大切な栄養素の1つである「ミネラル」の摂取が不足しがちです。
カルシウムやカリウム、鉄やマグネシウムなどといった体内で生成することができない栄養素の1つ
ミネラルが多い保存水を選ぶと、足りない栄養素を手軽に補給ができるので災害時に体調を整えるのに役立ちます。
水に含まれるミネラルは多量ではありませんが、健康を維持することにつながります
おすすめ長期保存水ベスト3
以上のことを踏まえて、「もしそな」がおすすめする長期保存水をランキング形式でご紹介します。
災害時に真っ先になくなるのは水です。
大災害の場合は避難所にでさえ物資が3日間届かないこともありました。
災害時に頼れるのは自分の備蓄品だけです。
自分や子供、大切な家族の命を守るために今すぐに保存水だけは備えてください。
1位 純天然アルカリ保存水7年保存( ケイ・エフ・シー)
長期保存水に多い5年を上回る7年保存が可能な上にミネラル含有量が多く、かつ価格が安いおすすめ保存水です。
私もこの保存水を選びました!
純天然アルカリ保存水の最大のポイントが「完全非加熱」であることです。
通常、保存水は加熱殺菌を繰り返して製造されるのにも関わらず、完全非加熱ということで本当にきれいな水源からくみ取られているということがわかります。
非加熱であるということは、加熱殺菌のコストがかからないので価格も安価に抑えられているのが嬉しいポイント。
しかも7年後も成分と味に変化がないと日本食品分析センターのお墨付きです。
大手メーカーの防災リュックの保存水に採用されていたり、官公庁や多数の自治体に納品実績がある信頼できる長期保存水ですよ。
【2L】
【500ml】
2位 カムイワッカ麗水15年保存水(ジャパン・ミネラル)
国内最長の保存期間の15年保存(ジャパン・ミネラル社調べ)ができるということで、圧倒的なコスパの高さを誇る保存水です。
2008年の洞爺湖サミットで、G8首相に提供されたというものすごい経歴をもつ保存水なのです
15年保存だからと味の心配がしたくなりますが、カムイワッカ麗水は厚生労働省のおいしい水研究会の条件をすべてクリアしています。
ちなみにカムイワッカとはアイヌ語で「神の水」という意味です。北海道のお水なので納得ですね
また、ペットボトルのキャップまでシュリンク(密封するためのラベル)がされているので、より長期の保存が可能となっています。
カムイワッカ麗水も防災セットに採用されたり、官公庁への納品実績もあるので安心できるお水といえます。
【2L】
【500ml】
3位 5年保存 南アルプスの天然水備蓄用ボトル(サントリー)
コンビニやスーパーでもよく見かける、誰もが飲んだことがある南アルプス天然水の保存水バージョンです。
中身の水は一緒でボトルだけ長期保存用となっています
5年保存ではありますが、多くの人が飲み慣れているという点、ミネラルが5種類も含まれているという点から3位にランクインです。
大手サントリーの商品なので安心なのもポイントですね。
【2L】
【500ml】
赤ちゃんやペット用を備えるには「純水」を
ここまで、ミネラルの量にも着目しておすすめ保存水をまとめましたが、実は赤ちゃんやペットのための水はミネラルがない「純水」が安心です。
不純物などの余計成分を可能な限り取り除いた水のこと
赤ちゃんの粉ミルクにはすでに豊富なミネラルが含まれているため、ミルク用の水はミネラルの過剰摂取を避けるためにミネラル0の水が望ましいです。
また、犬や猫などのペット用の水に関しても、ミネラルの過剰摂取による尿路結石症の予防の観点から純水をおすすめします。
賞味期限が2年と長期保存水とはなりませんが、家族みんなで飲める水ですし、生まれる前後に備えておけばミルク卒業までの間は安心です
【2L】
【500ml】
ペット用の長期保存水もある
JARAでは長期保存が可能なペットフードや保存水を開発しています。
まだスタートしたばかりで商品が少なめではありますが、これから拡大していくようなので個人的にも楽しみです
ペットを飼っている方はぜひ公式サイトも参考にしてみてください。
番外編 車載ができる保存水
実は、車載(車に備蓄ができる)保存水の種類は限られています。
これは温度変化に対応しきれないという理由から。
車載ができる長期保存水で最もおすすめなのは「The Next Dekade保存水」です。
販売しているお店が少ないので、車を運転する方は災害が起きる前の「今」備えておくべきものです。
the nexr dekadeの保存水は、純水でもあるので赤ちゃんやペットも大丈夫なお水です。
【2L】
【500ml】
※7年保存水もあります
備蓄品には長期保存水を備えよう
長期保存水は保存料や添加物が使われているために賞味期限が長いのではなく、ペットボトルや梱包ダンボールの工夫によって長期の保存が可能となったお水です。
通常のミネラルウォーターだと短いと1年で賞味期限が切れる上に、ニオイ移りもしやすいので、大量の備蓄にはあまり向いていないと言えます。
毎年、大量のお水を消費するのも手間なので、災害備蓄には長期保存水を備えましょう。
防災グッズの見直しは、まずは防災ポーチから始めましょう
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