手回し充電器は役に立たない?災害時に本当に役立つスマホ用充電器のおすすめを解説

スマホとwi-fiの普及により、防災セットに充電器を備えるのは当たり前になりました。

しかし、防災用の充電器=手回し充電器だと思っていませんか?

市販の防災セットにはほぼ入っているし、防災士でも勧めている人がいますが、実は手回し充電器は防災グッズとして向いていません。

そこでこの記事では、災害時に本当に必要なスマホ用の充電器をわかりやすく解説します。

 

・手回し充電器がなぜ防災グッズに向かないのか
・充電器の種類別のメリットとデメリット
・防災グッズで選ぶべきおすすめな充電器

 

えま
充電器の正しい選び方を学んでいきましょう

 

充電器を含めた、持ち歩きの防災グッズ「今すぐに実践できる防災ポーチの作り方」を以下の記事で解説しています。

女性向け「軽量な防災ポーチ」の作り方を徹底解説!持ち歩き防災グッズの中身を紹介

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防災グッズに手回し充電器はいらない

 

お悩み
手回し充電器があれば停電中にいくらでも充電できて安心だと思うけれど…
えま:困り顔えま
実は防災グッズに手回し充電器はいりません

手回し充電器の特徴は以下の通りです

memo

充電のスピード:×
充電容量の大きさ:×
持ち運びのしやすさ:△
長期保管ができるか:○

手回し充電器がいらない理由をメリット・デメリットに分けて解説します。

手回し充電器のメリット

最大のメリットは、手回しなのであらかじめ充電する必要がなく充電切れの心配がないことです。

停電時に電池がなくても充電できるというのは、非常時の備えとして安心感があります。

また、ラジオやライトがついている多機能なものが多く、手回し充電器を1つ買えば防災グッズを増やさずに済むこともポイントです。

 

えま
電気が不要ということから、停電対策=手回し充電器と考える人が多いのも納得ができます。

 

手回し充電器のデメリット

最大のデメリットは、充電スピードが非常に遅いので時間と体力を消耗することです。

ただでさえ、被災時は心も体もストレスで疲労がたまっている状態です。

そんな状況で手回しで充電をするのは、体力を消耗するだけでなく余計なストレスがかけることになります。

 

実際に手回し式充電器は疲れるという声が多く上がっています。

 

 

 

具体的な例でみてみると、3~5分間通話をしようと思ったら1~2分は回し続けていなければいけません。

また、充電が切れた状態から起動するのには最低でも10分は回し続ける必要があります。

 

えま:困り顔えま
自宅の手回し充電器を試しに回してみましたが、腕もすぐに疲れて、正直1分も回し続けたくありませんでした…

 

さらに、手回し充電器は「ウィンウィン」というモーター音が気になります

被災時にストレスなのは自分だけではなく、周りの人も同じです。

避難所で手回し充電器の「音」でトラブルになる可能性は十分にあります。

 

えま
あわせてアルミシートもガサガサ音がないものを備えておくと、災害時のストレスが減りますよ
静音 防災アルミシート

 

手回し充電器は充電器としては備えない

手回し充電器は、ライトやラジオの機能としては十分です。

一見多機能で便利なのですが、手回しで充電するのにはあまりにも時間と労力がかかるので「充電器」としては備えるのに不十分ということがわかります。

手回し充電器ではカバーできない、大容量ですぐに充電できる充電器を必ず別で備える必要がありますね。

 

えま

1つずつ詳しく解説するのでぴったりな充電器を見つけましょう

 

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防災グッズとして備えておきたい充電器

防災グッズとして備えるスマホ充電器一覧

一般的にスマホに使えるおすすめ充電器グッズは以下の6つです。

・モバイルバッテリー
・乾電池式充電
・ソーラー式充電
・マグネ式充電
・シガーソケット式充電器
・ポータブル電源

 

えま
メリットとデメリットを比べながらそれぞれ詳しくみていきましょう

モバイルバッテリー(充電式充電器)

 

memo

充電のスピード:○
充電容量の大きさ:○
持ち運びのしやすさ:○
長期保管ができるか:×

 

小型なのでスマホの充電用にすでに持ち歩いている人も多いのが「モバイルバッテリー」です。

モバイルバッテリーのメリット

メリットは充電速度が早い、充電容量が大きい、持ち運びしやすいことです。

商品によって異なりますが、急速充電機能付きを選べば、充電時間を短縮できますし、充電容量が大きいものを選べばスマホを3~4回ほど充電が可能です。

 

えま
容量が大きいほどサイズが重くなるので、持ち歩き用は軽さも重視して選ぶ必要があります

大容量なのに薄くて軽い『PHILIPS』のモバイルバッテリーがバランスがとれているのでで防災グッズにぴったりです。

 

 

えま

カラーがブラックの他にピンク・ホワイト・グリーンがあるのでおしゃれな充電器がいい方もにもぴったりです!

 

また、モバイルバッテリー大手のAnkerにも同容量で薄型タイプがありますので、こちらを備えても安心です。

 

モバイルバッテリーのデメリット

唯一のデメリットは長期保管に向かないことです。

モバイルバッテリーを使用するには充電をあらかじめしておく必要があります。

しかし時間がたつにつれて自然放電して、気づかない間にバッテリーの残量が減っていくので注意が必要です。

 

えま:困り顔えま
長期保管によって、いざ使いたいときにバッテリー切れということにもなりかねないです

 

乾電池式充電器

乾電池式充電器

 

memo

充電のスピード:×
充電容量の大きさ:△
持ち運びのしやすさ:△
長期保管ができるか:○

昔からなじみのある乾電池式充電器ですが、今は充電式の乾電池を使用したり、ライト付きのものだったり、日々進化しています。

乾電池式充電器のメリット

乾電池式充電器の最大メリットは、なんといっても長期保管が可能なことです。

モバイルバッテリーではデメリットな点でしたが、乾電池は長期保管ができて自然放電が少ないため電池があれば何回でも充電が可能です。

充電スピードは遅めですが、モバイルバッテリーと一緒に備えて、デメリットをカバーすることが大きな目的です。

 

『パナソニック』の乾電池式充電器なら急速充電ができて、電池切れを防ぐために電池の残量が一目でわかる機能もついています。

 

えま
乾電池は長期保管できても「使用期限」があるので、安全のためにも注意が必要です

 

使用期限の確認も割と手間なので、確認の手間が省ける長期保管できる電池を選びたいですよね。

『パナソニック』のアルカリ電池ならなんと10年保存が可能です。

安い100均で備えてもすぐ期限が切れてしまったり、液漏れに対応できていなかったりと防災グッズとしては不安な要素が多いので、電池はしっかりとしたメーカ品をおすすめします。

 

 

乾電池式充電器のデメリット

デメリットは、充電容量が少ない、充電スピードが遅いことです。

スマホをフル充電するには乾電池が6~8本程度必要なので、切らさないように多めに備える必要があります。

また、充電時間も通常のコンセントと比べて2倍程度かかることも。

 

えま
乾電池式は持ち歩きというより自宅に備えておくのがおすすめです!

 

ソーラー式充電器

 

memo

充電のスピード:△
充電容量の大きさ:○
持ち運びのしやすさ:×
長期保管ができるか:○

ソーラー式充電器とは、太陽光で充電できる充電器のことです。

 

ソーラー式充電器のメリット

メリットは、晴れていたら、太陽光を当てて放置しておけば充電が可能なことです。

最近は、大容量のものが多く発売されていて急速充電にも対応しています。

 

えま
近年は折り畳み式でコンパクトになる他、蓄電量が多いタイプも増えてきているのでアウトドア用品としても大変人気です。

 

ソーラー式充電器のデメリット

デメリットはなんといっても、雨の日は充電できないことです。

災害が台風や梅雨の時期で雨が続けば活躍の場がありません…

また、急速充電に対応していても、充電器自体の充電にとても時間がかかります。

 

太陽光だけで充電しようとするとフル充電に150時間かかるものもあって、日照時間で考えると1週間経ってしまいます。

 

えま:困り顔えま
購入前にしっかりと確認しないと、衝撃に弱かったり防水でないものも販売されているので防災グッズとしてはやや不安要素があります。

 

マグネ式充電器


memo

充電のスピード:○
充電容量の大きさ:○
持ち運びのしやすさ:△
長期保管ができるか:○

 

マグネ式充電器とは、水を加えて発電が可能な充電器のことです。

現在、家庭用のマグネ式充電器は藤倉コンポジットの「アクアチャージ」とSTAYERホールディングスの「マグネ充電器」の二種類が発売されています。

いずれもここ2年ほどで発売開始されたばかりの新しいタイプの充電器です。

 

マグネ式充電器のメリット

メリットは容量が大きくて、充電も早く、5年~10年の長期保存が可能なことです。

水をいれるだけで発電が可能なので、とても手軽ですね。

 

アクアチャージは約300mlの水、マグネ充電器は1.5Lの水が必要です

 

マグネ式充電器のデメリット

デメリットは大きくて持ち運べないことです。

アクアライトに関しては、幅105mm×奥行き95mm×高さ104mmの箱型で持ち運びにはあまり向いていません。

マグネ充電器に関しては、水筒のような形で重さも約415gとアクアライトに比べると軽量ですが、水を1.5L使用しなければならないのが難点です。

 

いずれも飲み水以外の水道水を備えておくことを前提で、自宅に備蓄するのなら便利なグッズといえます。

 

えま
まだまだ今後、新しい商品がでてくることが期待されます

 

 

シガーソケット式充電器(カーチャージャー)

 

memo

充電のスピード:×
充電容量の大きさ:○
持ち運びのしやすさ:×
長期保管ができるか:△

シガーソケット充電器とは、車のシガーソケットに差し込める充電器のことです。

 

シガーソケット式充電器のメリット

メリットは、車があればいつでも充電可能なことです。

自宅が停電しても車が無事なら車に避難することもできます。

 

 

えま
車を所有している人は最後の手段として備えておくといいですね

 

シガーソケット式充電器のデメリット

デメリットはアンペア数が低いためどうしても充電スピードが遅いことです。

また、車のガソリンを使ってしまうので、できれば充電器はほかのものでカバーしたいところです。

 

えま
充電スピードが遅い=無駄にガソリンを消費することにもつながります

 

ポータブル電源

Togopowerポータブル電源

memo

充電のスピード:○
充電容量の大きさ:○
持ち運びのしやすさ:△
長期保管ができるか:○

ポータブル電源とは、近年アウトドアグッズとしても人気な予め充電をして電気を貯めておくことができるリチウムバッテリーのことです。

ポータブル電源のメリット

メリットはとにかく大容量で出力が高いので充電スピードも早いことです。

備える容量にもよりますが、スマホ以外に家電を使用する際にも使うことができます。

予め充電しておけばポータブル電源の入門機(350wh程度)でもスマホを27回程度充電が可能なので、自宅にあると1台あるとスマホの充電切れの心配は不要です。

 

えま
ポータブル電源1台を備えることによって自宅避難時以外にも、車中泊にも備えることができます。

ポータブル電源のデメリット

デメリットは、蓄電した分しか使用できないので3日間といった長期の停電には充電切れになる恐れがあることです。

また、重量があるため避難所に持っていくと行った持ち運びには少々大変な点もあげられます。

 

えま
自宅で長く避難生活を送ることを考えると、予算があれば1000wh以上といった大容量のポータブル電源を備えると非常に安心です。

 

防災グッズとして備えるスマホ充電用の充電器のおすすめ

モバイルバッテリー

防災グッズとして備えるべき充電器の種類は、万能な1つのおすすめ充電器があるわけではなく、防災グッズの3つの備え方(持ち歩き用・持ち出し用・備蓄用)によって異なるので、以下が備え方別のおすすめ充電器のリストです。

◎・・・特におすすめ
◯・・・選択肢としてあり
△・・・予算に余裕があればありかも

 

種類持ち歩き用持ち出し用備蓄品
モバイルバッテリー
乾電池式充電器
手回し充電器
ソーラーパネル
マグネ式充電器
シガーソケット式◎(車への備蓄)
ポータブル電源

様々なタイプの充電グッズがありますが、これから充電グッズを備える方は、まずは常に防災ポーチに充電済のモバイルバッテリーを持ち歩くことから始めることをおすすめします。

災害はいつ起こるかわからないので、自宅にいるとは限りません。

外出時に被災して充電が切れてしまったという状況を避けるためにも、もナイルバッテリーを持ち歩く習慣をつけましょう。

また、モバイルバッテリーの欠点である「長期保管に向かない」という点を乾電池式充電器を防災セットに備えておいたり、長期の停電に備えてポータブル電源を自宅に1台備えておくと非常にバランスが良いです。

 

どの充電器にしようか迷ったら、まずはモバイルバッテリーを備えましょう。

 

防災グッズとしてモバイルバッテリーを購入する際には以下の基準を参考にしてください。

・急速充電対応(2A以上)
・小さい(150×70まで)
・軽い(200g程度まで)
・薄い(15mm程度まで)
・安全対策がされている(PSEマーク)
・スマホのフル充電が約2回可能(容量10000Ah以上)

 

上記の基準に当てはまるものが『PHILIPS』のモバイルバッテリーです。

 

 

えま
十分な容量なのに薄くて軽いのが持ち運びに最適なポイントです

 

防災グッズとしての充電器のおすすめの備え方

 

種類の違う充電器を2つ備える

防災グッズとしての充電器は種類の異なる2台を備えることが重要です。

充電器にはそれぞれメリットとデメリットがありますが、2台備えることでデメリットを補うことができます。

 

また、災害が発生すると充電したいのはスマホだけとは限りません

女性の防災グッズとして必要な防災ブザーも、最近は充電式のものが多く発売されています。

状況別の備え方として、

 

・0次の備え・・・いつも持ち歩く防災グッズには「モバイルバッテリー」
・1次の備え・・・非常時に持ち出す最低限の防災グッズには「乾電池と乾電池式充電器」
・2次の備え・・・災害が長期化した際の備蓄グッズには「マグネ式充電器」や「小型バッテリー」や「蓄電池」

 

というように充電器の特徴に合わせて、少なくとも2種類以上の充電器を備えましょう。

 

えま
ガス・水道・電気のうち「電気」だけでも使えることで、被災時のストレスを大きく減らすことができます。

 

自宅避難用にポータブル電源もあると便利

スマホの充電のためだけに購入は厳しい小型発電機ですが、冒頭のように電気の復旧まで長期化した場合を考えると家電が使える小型発電機は備えておいた方が安心です。

大規模停電が記憶に新しい2018年の「北海道胆振東部地震」では完全復旧まで1カ月ほどかかった地域もありました。(参照:通信と被害の状況|総務省)

台風15号の影響で、昨年千葉県で発生した大規模停電も記憶に新しいですよね。

停電が起こる可能性は地震だけではありません。

 

特に、体調をすぐに崩しがちな

・赤ちゃん
・小さな子供
・お年寄り

のいる家庭は命を守るためにも体温調節が欠かせません。

 

真夏に災害が起きて停電した場合、クーラーが使えなくて、熱中症で命を落とす方可能性もあります。

夏なら扇風機、冬なら電気毛布が使用できるだけで体調を崩すことを防ぐことができます。

 

大容量のポータブル電源は家庭用コンセントと同じように使えるので、電子レンジや電気ポットなどのキッチン家電を使うことが可能です。

万が一で被災したり、予想外の停電が起こっても小型発電機が1つあれば日常に近い生活を送ることができて安心です。

えま

液体ミルクを箱買いしなくても、電気ポットが使えれば赤ちゃんのミルクも問題なく作ることができます

 

家庭用蓄電池も検討してみよう

蓄電池とは電気をためることができる電池です。

小型発電機のように燃料が不要なのが大きな特徴で、日頃から電気をためておくことだけで使用できます。

電気の契約プランによっては夜間の電気代が安くなることが多いので、普段使いとして夜間に電気をためて日中に使うのも「電気代の節約」になっておすすめです。

 

災害や停電が起きてからでは遅いので、早めに家庭用蓄電池の購入も検討しましょう。

 

 

えま
災害だけでなく、震災後の計画停電対策にも最適です。

 

スマホの充電に必要な充電用防災グッズのまとめ

災害時の停電対策に必ず充電器を備えておきましょう。

特に、スマホがバッテリー切れで使えなくならないように、充電器を普段から持ち歩くことを意識していくこともとても大切です。

手回し充電器は充電が不要というメリットに注目されがちですが、充電器としては不向きであることに注意してください。

 

災害が起きる前の「今」、命を守るために備える行動を始めましょう。

 

 

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