地震はいつどこで起こるかわかりません。
電車に乗っているとき、学校や会社にいるとき、もしくは家で寝ているときかもしれません。
東日本大震災が起こるまで、戦後最悪の地震災害と言われていた阪神淡路大震災が起こったのも午前5時46分でまだ多くの人が寝ている時間でした。
この記事では、見落としがちですが最重要な防災対策と言っても過言ではない「寝室」の防災グッズリストについて解説します。
寝室の防災グッズとは安全に避難行動をとるための「つなぎ」グッズです
寝室の枕元に置く防災グッズがなぜ大切?
人間は寝ているときが一番無防備な状態です。
防災セットをすでに備えて準備万端!という方も、寝室から防災セットにたどり着くまでの「安全」を確保できなければ意味をなしません。
そこで、睡眠中に地震が発生した後に身を守り、安全を確保しながら適切な避難行動を取るための備え(明かり、手足を守るグッズ、助けを呼ぶグッズ)が寝室に必要なのです。
わが家では乳幼児がいるのでママ目線で実際に備えている枕元のグッズリストを解説します
寝室の枕元に置くべきの防災グッズリスト
寝室の枕元に置くべき防災グッズのリストは以下のとおりです。
スニーカー(折りたたみスリッパ)
抱っこひも
ホイッスル
軍手
メガネや薬などの「必需品」
ポーチや袋といった入れ物
1つずつ理由を解説していきます!
ヘッドライト(懐中電灯)
寝室で災害が発生した場合、外が暗い場合がほとんどです。
加えて停電が起こると電気をつけることも叶わず、室内が月明かりのみの真っ暗闇となります。
そのため、まずは「明かり」の確保が必要になります。
明かりを確保するとなるとまず頭に思い浮かべるのは懐中電灯ですが、より安全に行動するには両手の自由がきくことが大切です。
懐中電灯ではどうしても片手が塞がってしまうため、両手が空くヘッドライトを備えることをおすすめします。
子供がいる家庭では子供の抱っこで手が塞がれるので必ずヘッドライトを備えましょう。
外への避難する場合は防水仕様のヘッドライトが必須ですが、枕元に備えるヘッドライトは一時的な安全確保のためだけなので100均の商品で問題ありません。
ダイソーにて購入
スマートフォンの明かりで代用はNG
地震が起こった場合、まずスマートフォンは飛ばされると考えられるので頼りにできません。寝ている状態から「確実に手が届く位置」にヘッドライトを設置しましょう。
スニーカー(折りたたみスリッパ)
地震が起こると家具は倒れ、尖った文房具や物が散乱しお皿が割れたりガラス片などの危険物が飛び散るので足元に何があるかわかりません。
そのため、「足の安全」を確保が必要なのです。

避難する前に足を怪我してしまったら、動けなくなってしまいます…
ここで備えるべきアイテムがスニーカー、もしくはスリッパです。
できればより露出が少なくて、安全を確保できるスニーカーがおすすめですが、スペースの問題だったり、スニーカーを寝室に置くのはちょっと…と抵抗がある方もいるかもしれません。
その場合は代わりに、スリッパや収納スペースが少なくて済む折りたたみスリッパを枕元にセットしてみてください。
スリッパを選ぶ場合は、つま先が出ないスリッパといったよりカバーがされる物を選ぶのがポイントです!
また、底が丈夫なことから、防災に特化したスリッパを日常使いするのもおすすめです。
ちなみにベッドではなくマットレスを敷いているわが家では、使用済みのスニーカーを寝室に置くことに抵抗があったので、仕事靴の予備での新品スニーカー+靴下を一緒に枕元に置いてあります。
靴下を一緒に置いておくことでカバー力が格段にアップします!
抱っこひも
乳幼児がいる家庭では寝室に抱っこひもを1つ置いておくことをおすすめします。
赤ちゃんを抱っこするとそれだけで片手もしくは両手が塞がってしまい、身を守る行動が取りにくいです。
わが家ではメインのエルゴと薄型の予備抱っこひものモンベルの2つ持っているので、コンパクトなモンベルの抱っこひもを枕元にセットしています。
ホイッスル
安全のためにも寝室には背の高い家具を置かないということが大原則ですが、万が一、倒れた家具に潰されて身動きが取れなくなったり、大怪我をしたり、ドアがゆがんで部屋に閉じ込められてしまった場合には「ホイッスル」が効果的です。
助けて!と大声で叫び続けるにも限度がありますし、ホイッスルを使用すれば体力を温存できるためです。
ホイッスルの選び方としては少ない息でより大きな音を出せる「ツインウェーブ」がコスパが高くておすすめです。
防災に特化した笛なのにデザインがシンプル&3コインズ並に安い&100均よりも断然に性能がいいです!
軍手
大地震後の室内では、スニーカーで足元を守るのと同様に、手を守るグッズも必要不可欠です。
本格的に備えるとすると「防刃5級」といった刃物なその鋭利なものに強い軍手がおすすめですが、ひとまずのつなぎとしての軍手ならばゴムの滑り止めがついた100均の軍手でも問題ありません。
防刃仕様の軍手はぜひ防災リュックには入れておきましょう
メガネや薬などの「必需品」
これらは避難所でも替えがきかないものなので防災リュックにも必ず入れるべきアイテムですが、絶対にないと生活に支障がでるような「生きるための必需品」は寝室にも予備をおくことは欠かせません。
生きるための必需品とは以下のような物を指します。
・普段から飲んでいる薬
・高齢者の方の杖
わが家の場合、普段から使用しているメガネはもちろん寝室で外して枕元に置いてありますが、地震で飛んでいってしまう可能性があります。
そのため、昔使用していたメガネを捨てずに枕元の防災セットの中にいれています。
ポーチや袋といった入れ物
地震の揺れでで防災グッズがバラバラになることを防ぐため、これらの防災グッズを1まとめにしておくための袋やポーチも必要です。
乳幼児がおらず、抱っこひもがいらない家庭ではポーチサイズで問題ありません。
ホイッスルを使うときは助けを呼ぶ緊急時です。ポーチの中にいれず写真のようにストラップでくくりつけて外側に出しておくことをおすすめします。
寝室のどこに防災グッズを備えるべき?
寝室の防災セットを使いたい場面は、大地震で物が散乱しているなか、身を守りつつ安全に避難行動をするときです。

真っ暗闇で明かりもない中、手探りで枕元の防災セットを手繰り寄せて身につけるような場面です。
そのため、「枕元から手が届く範囲」が理想的な設置場所となります。
ただし、同じ「寝室」でひとくくりにしても、ベッドを使用しているのか、または敷布団を使用しているのかによってベストな場所は異なります。
ベッドの場合は手すりや脚にくくりつける
ベッドの場合はベッドフレームにしっかりとくくりつけておけば、遠くに飛ばされる心配がまずなくなります。
紐付きの巾着袋に防災セットをまとめておくと良いでしょう。
もし、ベッド脇の手が届く範囲に引き出しがあるようでしたら、その中に入れておくというのも手です。
ベッドが壁沿いの場合には壁にフックを付けて吊るしておく方法もあります。
敷布団の場合は布団の下に入れておく
敷布団の場合はベッドフレームがなくてひもをくくりつける場所がない場合が多いです。
スニーカーは難しいですが、他のグッズであればまとめて敷布団の下に入れたり枕カバーの中にいれてしまうという方法が取れます。
わが家の場合、壁と敷マットレスの間にすべてのグッズを挟み込んであります。
枕元の防災グッズは命をつなぐ大切なアイテム
防災グッズというと避難所に行くための防災リュックが真っ先に思い浮かべがちですが、安全に家の中から出られないと防災リュックも無意味になってしまいます。
自宅にいる時間のなかでも「寝ている時間」というのは大部分の人が一番長い時間にあたるので、寝室の備えがいかに大事なことかがよくわかります。
枕元の防災グッズを解説しましたが、寝室の備えとして何よりも大切なことは「家具の配置や高さを見直すこと」です。
無防備な状態で思ってもいない怪我を負わないように、寝室の防災グッズと同時に寝室の耐震対策も始めてみてください。
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